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飲食店を開業するとき、貸店舗探しをどのように進めていくのがよいのか。単純に、人通りが多い街の目立つ場所にお店を構えればいいと考えがちです。しかしそれは本当に重要なことなのでしょうか。
お店にくるお客さまのターゲット層と、コンセプトの設定が、お店を経営するにあたって、大切になります。なかでも飲食店は特に重要です。 ターゲット層に関しては、エリア選びが大きく左右します。1000円未満のランチを主に提供するお店を例に挙げると、平日の昼間に若いサラリーマンや学生が多く集まるエリアが対象となりますし、高級飲食店では、人通りがむしろ多くない、落ち着いた雰囲気の街が対象となります。 お店のコンセプトもやはり重要になります。どんな雰囲気の、商品やサービスは、提供はいくらかによって、それにマッチした人たちが集まるエリアがはっきりします。 また、高級感ある落ち着いたバーなどであれば、大通り沿いの店舗というよりは、路地を入った2階以上または地下店舗のほうがマッチしています。 このように、貸店舗の条件は、ターゲットは誰か、何を提供するのか、どんな雰囲気かなどによって、異なってきます。
出店するお店の周辺環境が、飲食店の店舗選びで大切になります。たくさんの人の目に止まる立地かどうかというのも重要な点になりますが、周辺に競合店があるかないか、昼と夜、平日と休日での行きかう人の様子などによって、お店が繁盛するかどうかにとても影響をあたえるからです。 貸店舗選びで気になるエリアが見つかったら、周辺に同じ業種の競合店があるか、あれば業態が同じかどうか調査してみましょう。同じ居酒屋という業種でも、主にワンコインメニューの立ち呑み店もあれば、食材にこだわった高級居酒屋、高額なアルコールを提供する高級バーまで、これらの違いを業態と言います。もし同じ業種のお店が同じエリアにあったとしても、業態が違えばチャンスはあると考えられます。 また、曜日や時間帯についても調査しておきましょう。休日は家族連れが多いエリアであっても、平日はサラリーマンが中心であったり、人の流れが豊富であれば出店してビジネスチャンスとなる可能性も出てくることでしょう。
貸店舗選びの最終段階で大切なことは、自ら必ず現地へ足を運ぶこと、また候補はひとつにしぼらず、2つ以上用意しておくことです。 開業するかもしれない土地や環境を自身の目で見て体感することで、貸店舗の取捨選択がしやすくなるためです。 もうひとつは、ほかの検討者にとっても、条件の良い物件店舗は、よく映るものです。念のため、先を越されることも考えて、候補は複数用意しておきましょう。